今回は曲の中から美しい景色や繊細な想いが伝わって来る様な名曲を生んだメンデルスゾーンの特集です。
「無言歌集」等の中には人の感情の機微を見事に表現した素晴らしい曲が数々がありますがここでそれらの曲達を全部ご紹介する事は残念ながら出来ないので今回はメンデルスゾーンの曲の中でも私の大好きな3曲に絞って絞って(笑)お届けします。
この記事を読んで下さったあなたがこれを機にメンデルスゾーンに興味を持って頂きその他の曲達も聴いて頂く機会になればとても嬉しいです。
メンデルスゾーンについて
出生名 | Jakob Ludwig Felix Mendelssohn Bartholdy |
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生誕 | 1809年2月3日 自由都市ハンブルグ |
出身地 | プロイセン王国 ベルリン |
死没 | 1847年11月4日(38歳没) ザクセン王国 ライプツィヒ |
ジャンル | ロマン派音楽 |
職業 | 作曲家、指揮者、ピアニスト、オルガニスト |
担当楽器 | オルガン、ピアノ |
活動期間 | 1826年〜1847年 |
メンデルスゾーンは、幼少期より神童として優れた音楽の才能を示しました。作曲家としては「ヴァイオリン協奏曲」『夏の夜の夢』『フィンガルの洞窟』「無言歌集」等が大変有名で今日でも広く知られる数々の作品を生み出しました。また大作曲家バッハの音楽の復興等でも19世紀の音楽界へ大きな影響を与えたと言われています。
ユダヤ人の家系であったメンデルスゾーン家は謂れなき迫害を受けることが多く、それは後にキリスト教への改宗後も変わリませんでした。そんな状況にも関わらずメンデルスゾーンの業績・影響力は強く、ドイツ音楽界の重鎮として大きく君臨しました。
花びらが一面に舞う様な【春の歌】



いかがですか?
花びらが柔らかく辺り一面に舞う様な、ため息の出る様な情景が目の前に現れる曲ですね。
この曲は右手にも左手にもずっと装飾音符が使われている事で流れる様な旋律を生み出しています。演奏する際には装飾音符とメロディーラインの間が途切れる事なく美しく繋がる事を心掛けて弾いて下さいね。



心の動揺を表現した【胸騒ぎ】






こちらの曲は先程の【春の歌】とは打って変わって【胸騒ぎ】と言う心の動揺を見事に表現した1曲です。
【胸騒ぎ】は副題で本来の題名は速度記号をそのまま表記した【Presto agitato】→(極めて速く、興奮気味に)です。とても速い速度で心配な気持ちを曲に表しています。
61小節目からのメロディーラインのスタッカートもそれまでとは又違った心配と心の動きを繊細に表現していると思います。

大空を大きな翼で優雅に舞う【歌の翼】




この曲は皆さん「何となくどこかで聴いた事ある様な・・」曲だと思います。学校の音楽の時間や合唱コン等でもお馴染みですね。聴いた事はあるけれどこちら実はまさかのメンデルスゾーンの名曲だったのです!
この曲も聴くには優雅で素敵ですが弾くのはちょっぴり大変です。16分音符の流れる様なリズムが乱れない様に同じ速度で同じ間隔をキープして弾かなければなりません。


まとめ
メンデルスゾーンの曲は情景や繊細な心の動きを見事に表現したものが多いのですが『弾く』時には16分音符の流れを止めない様にリズムをしっかりとキープする正確さが求められます。
それらを習得出来た時にこそ、本当の意味でこれらの曲達の持つ本来の美しさが初めて表現出来る様な気がします。

他にもクラシックシリーズの中で作曲家別に様々な曲をご紹介しています。
作曲家によって曲の雰囲気や表現方法が全く違う面白さを是非感じて下さいね。






また次の回でお会いしましょう♡

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